Ethernet技術コラム

MDIOとは?

MDIO (Management Data Input/Output)とは

前回のコラムで触れた通り、MDIOは、Host SoCからPHYのレジスタにアクセスするために用いられるプロトコルです。
MDIOは車載Ethernet規格(IEEE802.3)のSection 22およびSection 45で定義されており、別名Clause 22、Clause 45とも呼ばれます。
MDIOの代表的なSPECは下記図の通りです。

MDIOプロトコルとは

MDIOプロトコルの構成は下記表の通り定義されています。
下記パラメータの通信は一部を除きRising Edgeでサンプリングされます。
各パラメータの詳細は後述します。

名称 概要 Bit数
Preamble Host⇔PHY間の同期を取るための信号
MASTERが32クロックを送信
32
ST スタートコンディション 2
OP オペレーションコード 2
PHYADR PHYアドレス 5
REGADR レジスタアドレス 5
TA ターンアラウンド 2
DATA データ 16
IDLE アイドルコンディション 1

各パラメータ説明

各パラメータの詳細は下記表の通りです。

名称 説明
ST 通信開始を示します。2bit[01]で開始となります。
OP Read/Writeオペレーションを指定します。
・Read:2bit[10]
・Write:2bit[01]
PHYADR PHYアドレスを指定します。
※MDIOラインに複数のPHYを接続する場合、
 PHYアドレスが重複しないように注意が必要です。
REGADR アクセスしたいレジスタのアドレスを指定します。
TA Read/Writeオペレーションを指定します。
・Read:2bit[z0]
・Write:2bit[10]
※注: Read指定後、下記DATA Read完了まで、
サンプリングエッジがFalling Edgeになります
DATA Write: 書き込みたいデータを指定
Read: Slave側から指定アドレスのデータが出力されます。
IDLE 通信終了を示します。

参考例1:Writeオペレーション時のMDIO波形

Writeオペレーション時のMDIO波形は下記のようなイメージになります。
※設定値は、あくまで例として参照ください。

参考例2:Readオペレーション時のMDIO波形

Readオペレーション時のMDIO波形は下記のようなイメージになります。
※設定値は、あくまで例として参照ください。

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