CEATEC 2024:Matterを駆使したスマートホームが描くSociety 5.0 | スマートホーム特集Vol.3
Vol.3
CEATEC 2024:Matterを駆使したスマートホームが描くSociety 5.0
CEATEC 2024の振り返り
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CEATECとは
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CEATEC 2024 開催概要
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CEATEC 2024 開催規模
- 出展者数 : 808社/団体
- 新規出展者数 : 340社/団体, 新規出展者率 42%
- スタートアップ/大学研究機関出展者数 : 188社/団体
- 海外出展者数 : 25か国/地域より 158社/団体
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CEATEC 2024 登録来場者数
CEATEC 2024 における「スマートホーム」
今年のCEATECのテーマは「Toward Society 5.0」です。この「Society 5.0」について、簡単に説明します。
「Society 5.0」は、日本が提唱した未来の社会の概念で、特にデジタル技術の進化を活用して人間中心の社会を実現することを目指しています。Society 5.0(超スマート社会)は、AIやIoT、ビッグデータなどの先進技術を活用し、経済や社会の課題を解決しつつ、持続可能で豊かな生活を実現する社会です。
CEATEC 2024では、長年にわたりIoTの標準化を牽引している、Connectivity Standards Allianceメンバー企業が20社以上出展し、会場全体で注目を集めていました。「スマートホーム」を目的に来場された方も、十分に楽しめたのではないでしょうか。
ネクスティ エレクトロニクスを含むMatter関連の展示ブースは、どのブースも大盛況といっても過言ではないほど盛り上がりました。 日本企業がこれからどのようにMatterを活用するか、本当に楽しみです。 一方で、海外のMatter関連出展も数社あり、Matterのグローバル化を感じつつも、スマートホーム領域において日本が遅れているという課題が再認識できました。
ネクスティ エレクトロニクスのスマートホーム展示のご紹介
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展示ブースのご紹介
「スマートホーム」の展示では、実際の住宅を模した空間で、関連技術や商材をユースケースにあわせて展示することで、来場者がスマート化された家電や住宅設備の利便性を直接体感できるようにしました。
宅配ボックス、ドアロック、照明、カーテンなど、すべてが日常で見慣れたものでありながら、「スマート」の力によって新しい製品のような新鮮さ感じるものとなっており、人々の生活をより豊かにする期待が高まります。展示製品の詳細情報は、ネクスティ エレクトロニクス CEATEC 2024 特設ページを参照ください。
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Matter展示のご紹介
- コントローラー(例:スマホアプリ)
- ハブ(例:スマートスピーカー)
- デバイス(例:シャッター、ドアロック)
■Matter対応エッジデバイス既存の通信規格をMatter規格に対応させる、ブリッジ機能を展示しました。
これを活用することで、すでに技術が成熟し、市場に出ている既存商品でも、簡単にMatterに対応させることが可能になります。
ネクスティ エレクトロニクスでは、この他にもネクスティ エレクトロニクス取り扱いサプライヤーの評価基板を利用した、Matter対応デバイスの開発に取り組んでいます。詳細はネクスティ エレクトロニクスYoutubeチャンネルで動画でご紹介していますので、ぜひご覧ください。■Matter / IoT向けプラットフォームネクスティ エレクトロニクス自社開発のスマホアプリ、ハブ、クラウドサーバを展示しました。
これらは、Matterプロトコルに基づいて設計されており、既存のGoogle、Apple、Amazonのエコシステムとの相互運用性を保ちつつ、他社製品に依存せず、システム構築~デバイス制御~データ保管&運用を一貫して自社で提供することを可能にします。特に、以下のユースケースを想定しています。
- 自社の通信規格やシステム・プラットフォームなどを運用しているが、
- Matterに対応・統合させたい
- デバイスの使用データを収集・利用したい(もしくは他社に漏洩したくない)
- セキュリティ性の高いローカルシステム環境を構築したい
- 自社の独自機能を他社エコシステム環境では対応できない
■OTA※ファイル配信サーバーMatter対応エッジデバイスのファームウェア配信に対応するOTAファイル配信サーバーを展示しました。
だれでも扱いやすいUIを備え、既存のMatter対応スマートスピーカーを使用してMatter対応エッジデバイスのファームウェアを更新できます。このサービスをご利用いただくことで、クラウドサーバーの管理から解放され、簡単にファームウェアを配信することができます。- OTA : 「Over The Air」の略称です。無線通信を経由してデータを送受信することを示しており、ソフトウェアの更新などを行う際にこのOTA技術が利用されています。
CEATEC 2024 所感
総務省の情報通信白書(令和6年版)によると、スマート家電の所有率は11%と報告されており、日本でのスマートホームの普及が他国に比べて遅れていることが懸念されています。それにもかかわらず、今回のイベントには非常に多くの方々にご来場いただました。
また、「Matterを知っている」、「Matterの詳細を知りたい」といった声も多数あり、筆者も驚きました。
特に、若い世代の来場者が多く、彼らの関心が高まっていることを実感しました。
スマートホーム技術が日常生活にどのように役立つのか、具体的な利用シーンを想像しながら熱心にブースを回る姿が印象的でした。特に、セキュリティやエネルギー管理、家事の効率化といった実用的な側面に対する関心が高く、これらの技術がもたらす利便性についての質問が多く寄せられました。
多くの企業が新しい技術や製品を発表し、来場者にその魅力を伝える姿勢が見受けられました。これにより、スマートホームが単なる流行ではなく、今後の生活スタイルに不可欠な要素となることを確信しました。
今後、スマートホームの普及が進むことで、私たちの生活がどのように変わっていくのか、非常に楽しみです。CEATEC2024は、その第一歩を感じさせる素晴らしい機会となりました。
Matterの最新情報
2024年11月7日に、前回のMatter 1.3バージョンから、約半年でMatter 1.4バージョンがリリースされました。
マルチアドミンの強力パワーアップや、エネルギー管理の機能拡張など、家電に留まらず、家全体のスマート化がより加速していることはお分かりかと思います。興味ある方は、ぜひこちらから詳細をご確認ください。
ここで、CEATEC来場者の方や、スマートホーム・Matterに業務のある方が一番興味津々であろう、デバイス対応の情報(バージョン毎)を整理して共有いたします。半年ごとにこの量の更新は素晴らしいものですね。
ネクスティ エレクトロニクスが提供するMatterソリューション
Matterの関連開発において、ネクスティ エレクトロニクスはお客様を全面的にサポートできます。Matterの仕様に基づいたデバイスの設計・開発から、実装、認証テストサポートまでのプロセスを包括的に支援いたします。
特に、以下のユースケースを想定しています。
- 技術コンサルティング: Matterの技術的要件や仕様についての理解を深めるためのコンサルティングを行い、プロジェクトの初期段階からサポートします。
- デバイス開発: Matterに対応したIoTデバイスの設計・開発を行い、互換性や性能を最大限に引き出すための最適化を図ります。
- ソフトウェア実装: Matterプロトコルに基づいたソフトウェアの開発を行い、デバイス間の通信を円滑にするための実装を支援します。
- テストと認証: 開発したデバイスがMatterの規格に準拠しているかを確認するためのテストを代理で認証機関に実施を依頼し、必要な認証取得をサポートします。
ネクスティ エレクトロニクスの専門知識と経験を活かし、Matterを活用した新しい価値を提供するお手伝いをいたします。お客様のニーズに応じた柔軟なサポートを提供し、共に成功を目指します。ぜひ、お気軽にお問い合わせください。