オートネゴシエーションとは | Ethernet(イーサネット)技術コラム
オートネゴシエーション(Autonegotiation)とは
オートネゴシエーション(Autonegotiation)は、接続された機器が持つ通信スピードや通信方式(Full ⁄ Half Duplex)を自動的に検出 ⁄ 設定する機能です。
機器が接続されると、双方がそれぞれ対向側のサポートする通信速度 ⁄ 方式を検出し一致する設定を行います。
オートネゴシエーションの詳細は、
- 1000 ⁄ 100 ⁄ 10BASE-T ⁄ TX規格:IEEE802.3 Section28 (Clause28)
- 1000 ⁄ 100BASE-T1 ⁄ 10BASE-T1S ⁄ T1L規格:IEEE802.3bp Section28 (Clause98)
で規定されています。
T ⁄ TX規格とT1規格とではオートネゴシエーション方法が異なりますので今回はT1規格にフォーカスを当てて記載します。
オートネゴシエーションを行うためには接続される双方の機器が「有効」である必要があります。
どのようにオートネゴシエーションを行うのか
T1規格でオートネゴシエーションを行う場合、オートネゴシエーションが有効になっているPHY同士が接続されると、DME(differential Manchester encoding)方式を用いた通信が実施されます。
双方のPHYがそれぞれ自身のレジスタ(オートネゴシエーション用に設けられたレジスタ:ANレジスタ)情報を送信して通知します。
併せて、通信には通信速度が異なる2種類のモード(High Speed Mode ⁄ Low Speed Mode)が定義されており、これらを複合的に用いて最適な速度 ⁄ 通信方式を設定します。
例えば、下記構成のPHYが接続された場合、
- 通信速度:100Mbps
- 通信方式:Full Duplex
で設定されます。
注意点として、双方のPHYのオートネゴシエーション設定が有効になっていない場合、リンクできなくなります。
オートネゴシエーションが無効であるPHYを使用する場合、対向側PHYもオートネゴシエーションを無効にし、通信が成立する速度および通信方式の設定が必要です。
参考)T1規格以外のオートネゴシエーションによる設定優先度
T1規格以外でオートネゴシエーションを実施する場合の優先度は下記の通りです。
オートネゴシエーションによる設定優先度
オートネゴシエーションを行う際、両PHYがサポートしている設定の中から共通の速度および通信方式を抽出して設定します。
その際、下図のように速いもしくは通信方式:Full duplexが優先されます。
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