Ethernetフレーム | Ethernet(イーサネット)技術コラム
PHYが対向PHYと通信する際に、PHY内部で信号を変換しています。
SWITCHなどのOSI参照モデルlayer2のデバイスから、MII(Media
Independent Interface)と呼ばれるインターフェースを用いて デジタル信号をPHYに送信します。デジタル信号の送信形式が標準化されているため、データの伝達が可能です。
本記事では、PHYがどのようにMIIを用いてデジタル信号を受信するかを解説します。
データ転送方式
OSI参照モデル
OSI参照モデルとは、コンピューターネットワークでの各通信機能の仕組みを7つの項目に分類したものです。
各層での役割がそれぞれ異なっており、layer2では同一ネットワーク間でのデータ転送方式を決定します。
layer1では信号変換など物理的な機能を有します。
カプセル化
データのみの情報では、データの処理方法や送信先が不明ですが、データにヘッダを追加することで処理方法や送信先が明確になり、
適切に情報を伝達することが可能です。このことを、「カプセル化」といいます。各層のヘッダはそれぞれ追加する情報が異なります。
上位層から下位層に向かって処理が進み、対向デバイスに電気信号として送信されます。
L2ヘッダーは送信先情報や送信元情報などが追加されます。L1ヘッダーではデータ送信開始の合図などが追加されます。
非カプセル化
電気信号として受信したデータは、下位層から上位層に向かって各層のヘッダーを取り除き、最終的にデータのみを抽出します。
このことを、「非カプセル化」といいます。
送受信パケット
MAC frameは、Layer3で処理されたデータに、後述する情報を追加したフレームです。本記事ではIEEE802.3で規定されている一般的なフレームについて解説します。
Destination address fieldからFrame Check Sequence fieldまではフレームと呼ばれ、Preamble
fieldからETDまではパケットと呼ばれています。
SFD field、Address field、Length/Type field、Frame Check
Sequence fieldは固定長となっています。
パケットは、各フィールドではPreamble
fieldから順に送信され、その中の各octetのbitは最下位bitから順に送信されます。
FRAME
Address field
宛先MACアドレスと送信元MACアドレスを示します。この情報によりパケットの送信先を決定及び送信元のステーションを識別することができます。 各アドレスフィールドは6octetsです。
Length/Type field
2octetsの数値によりいずれかの意味を持ちます。
・Length:1500以下(0x05DC以下)
データフレームに含まれるoctet数を示します。
・Type:1536以上(0x0600以上)
データフレームの形式を示します。
Data field
上位層のデータです。このデータをカプセル化し下位層に渡します。 一般的なフレームは46~1500octetsです。最短フレーム長の基準(64octets)を満たさない場合、octet単位で追加bitが追加されます。
Frame Check Seqence field
送信フレームのエラーを検出するためのフレームです。FRAMEのうちFCSフィールド以外のフィールドの、4octetsのCRC値(Cyclic Redundancy Check)を追加します。
PACKET
Preanble
パケット送信を開始し、受信機の同期のための信号を送信します。各パケットの最初に送信され、最低56bitという事が規定されています。
信号は”1”と”0”の繰り返しで、最終bitは”0”と規定されています。
例:”10101010 10101010 10101010 10101010 10101010 10101010 10101010 ”
SFD(Start Frame Delimiter)
preambleの後に続き、data frameの開始を示します。”10101011”と規定されています。
DATA(FRAME)
FRAMEのデータです。このデータをカプセル化した後、信号変換を行います。Dataの総量は8bitの倍数となります。
EFD(End Frame Delimiter)
送信の終了を示し、送信機をオフにする役割を果たします。
MII data stream
送信pinを用いた送信方法
MIIの場合、各octetのbitは2つのnibble(4bits)として送信及び受信されます。
octetのbit 0 ~ 3 は、最初のnibbleのbit 0 ~ 3
に対応し、octetのbit 4 ~ 7 は、2番目のnibbleのbit 0 ~ 3 に対応します。
送信pin上の送信初期bit
上図のようにoctetsの信号が処理され、Preamble、SFDの後にデータが送信されます。パケットの送信が終了した後に次のパケットを送信するための最短待機bitは96bitです。
受信pin上の受信初期bit
送信信号と同様に、SFDの後にデータが受信されます。preambleがMIIを介して伝達しない場合があります。
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