PLLは、自動制御回路として働いてくれる優れもの
VCOの制御電圧Vtの動きに注力します。
図は、電圧制御発振器VCOの制御電圧-出力周波数、V-F特性を示します。制御電圧が上がると、出力周波数も高くなる特性を持ちます。
今、VCOは青実線で示す特性で動いています。そして入力基準信号frの周波数がf1だと、制御電圧はV1となってロック状態にあります。
その後、温度の変動や経時によって、VCOのV-F特性がオレンジ破線で示す特性に変化してしまいました。 制御電圧V1 のままでは、VCOの周波数はf2と高い周波数になってしまいます。
そこでPLLは、入力基準信号frの周波数f1に戻す方向に、制御電圧を⊿Vだけ低い電圧V2をVCOに加えて周波数を下げ、周波数f1に戻してくれます。