5G通信技術コラム
暮らしと社会を変えていく第5世代移動通信システム

5G通信とは?

5G通信概要

5Gとは

5G通信とは、第5世代の無線通信方式のことであり、5G通信の特徴は、超低遅延通信、超高速通信、多数同時接続です。
具体的な特徴は、それぞれ下記の通りです。

  1. (1)超低遅延通信(URLLC:ltra Reliable and Low Latency Communications):100msが1ms以下
  2. (2)超高速通信(eMBB:enhanced Mobile Broad Band):100Mbpsが10Gbps以上
  3. (3)多数同時接続(mMTC:massive Machine Type Communications):1万台 ⁄ km2が100万台/km2

5G通信での3つの特徴とその技術変遷

  • (1)超低遅延通信

    5Gは無線フレーム⻑の可変で1ms以下、4G(LTE)は無線フレーム⻑の短縮で100ms以下、3Gは無線フレーム⻑のタイミング制御で数秒、と通信の低遅延化が進められてきました。

    (2)超高速通信

    5Gは周波数の帯域幅拡張と多重化方式OFDMと256QAM変調で10Gbps、4G(LTE)はOFDMと64QAM変調で100Mbps、3GはCDMAと16QAM変調で10Mbps、と通信の高速・⼤容量化が進められてきました。

    (3)多数同時接続

    5Gは多元接続方式OFDMAと指向性を加えたアンテナで1キロ平方辺り100万台、4G(LTE)はOFDMAで1キロ平方辺り数万台 、3GはCDMAで1キロ平方辺り数百台 、と1つの基地局が収容する同時接続端末数を増やしてきました。

4Gとの本質的な違いは、ネットワークスライシング

ネットワークを仮想的に分割し、⽤途に応じてデータサイズやデータ伝送経路をダイナミックに変更できる技術で、「ベストエフォート」から「⽤途に応じたQoS制御」となります。

5G通信が活躍する世界

5G通信には、「超高速通信」「超低遅延通信」「多数同時接続」という特徴があります。
これらの特徴を活かして、4K ⁄ 8K高精細映像やAR ⁄ VRを活用した臨場感のある映像の伝送、また、自動運転サポートや遠隔医療などを実現し、さまざまなサービス、産業で活躍の場を広げています。

多数同時接続のユースケース

スマート農業

5G通信の多数接続は、膨大な数のセンサーやデバイスを同時に接続し、データを高速で送受信することが可能です。これにより、スマート農業などのIoT環境が実現できます。

スマートシティ

5G通信の多数接続は、都市全体のインフラや公共サービスに接続されたさまざまなデバイスやセンサーと、高速で通信できます。これにより、交通管理、環境モニタリング、エネルギー効率化などのスマートホーム/スマートシティの構築が可能になります。

超低遅延通信のユースケース

遠隔医療

超低遅延通信は、医療機器やロボットと医師との間で高速でリアルタイムの通信を実現し、遠隔地からのリモート手術を可能にします。これにより、医師は手術を行うために物理的に現地にいる必要がなくなります。

自動運転

超低遅延通信は、自動運転車と交通インフラや他の車両との間で高速でリアルタイムのデータ通信を可能にします。これにより、自動運転車は周囲の状況をリアルタイムで把握し、迅速に適切な判断を行うことができます。

超高速通信のユースケース

仮想現実(VR)や拡張現実(AR)

超低遅延通信は、高解像度のVRやARコンテンツを高速で送受信し、リアルタイムでの体験を可能にします。これにより、リアルな仮想空間や拡張現実の体験が実現できます。

高画質ストリーミング

5G通信の大容量通信は、高品質の動画や音楽などのメディアコンテンツを、高速でストリーミングすることができます。これにより、高画質の動画配信やリアルタイムのゲームストリーミングなどが実現できます。