次世代半導体 SiCショットキーのご紹介 | Vishay
高速・低VFのショットキーダイオードで、1200Vの耐圧を実現
- SiC
- 高耐圧
- 大規模インバータ
- PFC
- シリコンカーバイド
- 効率
SiCとは?
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耐圧と電圧降下
SiC(シリコンカーバイド)とは、次世代化合物半導体で、従来のSi(シリコン)半導体よりも優秀なエピタキシャル(エピ)膜を使っています。エピ膜が厚いほど耐圧は稼げますが、この膜は抵抗成分の主要因でもあるため、厚くすると電圧降下も増えて損失となってしまいます。
しかし、SiCのエピ膜は、電界強度がシリコンより高いため、同じ厚みでもシリコンより高い耐圧を実現できます。そのため、低VFと高耐圧を同時に実現できます。 -
スイッチング損失
SiCは、逆回復電荷や容量成分がシリコンより極端に小さいため、スイッチング動作が速いです(右図)。このため、スイッチングON/OFF時に発生する遷移損失を大きく低減できます。
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VishayのSiCショットキーダイオードの特徴
VishayのSiCショットキーバリアダイオードは、MPS(Merged PIN Schottky)という構造を使用しています。これは、n-層の一部分にp+層を埋め込んだものであり、この構造により瞬間的な大電流を流すことができ、大電流に伴うVF増も最低限に押させることができます。すなわち、大きなサージ電流耐性を持つことができます。
さらに、VishayのSiCショットキーバリアダイオードには、laser annealing technology技術を使っているため、VFを低く抑えます。また、漏れ電流が小さいため、軽負荷時や待機時の消費電力を極限まで抑えます。
さらに、テール電流もないため、スイッチング損失低減に貢献します。
VishayのSiCショットキーダイオード ラインナップ
1200VのSiCショットキー
従来の650V品に加え、1200V品もリリースされました。5~40Aで下記通り低VF、Qg、大IFSMを実現しています。
SiCダイオードモジュール(VS-SCシリーズ)
PFCやLLCへの用途を想定し、下図の通り、2種類の回路をSOT-227パッケージに実装しました。こちらは、120A品も用意しています。
本モジュールは、SiCを使用しているため、高速なFRDよりもさらに逆回復電荷が小さくなり、これが低スイッチング損失に貢献しています。
これらは、650V~1200Vの耐圧と、低い熱抵抗による175℃の耐接合温度性能を実現しています。
また、SOT-277は汎用的なパッケージのため、既存のソケットへの置き換えが容易です。
VishayのSiCショットキーダイオードのユースケースとして、600~800Vの高速・低損失でON/OFFさせたい用途が適しています。
たとえば、ACDC用(PFC:Power Factor Correction)回路や、高周波動作の整流回路、LLC共振コンバーター回路などが該当します。これらの回路にSiCダイオードを使うべき機器は、サーバーや通信機器の電源、無停電電源装置(UPS)、太陽光発電システム用インバーター装置などです。
これらにVishay製SiCを使うことで、低VF,Rds、低スイッチング損失による製品の高効率化に貢献できます。
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