車載ネットワーク製品の品質
NXPは総合的な品質に対するコミットメントとして、不具合ゼロに向けた取り組みを継続し、求められる品質レベルの革新的な製品をタイムリーに市場に投入し、優れたカスタマーサポートを提供しています。
最終的な目標は、お客様の期待を超えることです。
総合的な品質は、品質本位の考え方と文化によって可能になります。これはNXPの重要な基盤に反映されています。
NXPでは、CAN/LINトランシーバーは車載ネットワーク製品に分類されています。
ここではNXPの車載ネットワーク製品を支える開発・製造体制について紹介します。
NXPの車載ネットワーク製品は、「品質」「供給」「サポート」「製品群」「技術革新」を5つの柱として開発・製造がおこなわれています。
NXPは総合的な品質に対するコミットメントとして、不具合ゼロに向けた取り組みを継続し、求められる品質レベルの革新的な製品をタイムリーに市場に投入し、優れたカスタマーサポートを提供しています。
最終的な目標は、お客様の期待を超えることです。
総合的な品質は、品質本位の考え方と文化によって可能になります。これはNXPの重要な基盤に反映されています。
NXPの車載ネットワーク製品は、マルチソース(複数の工場で生産)に対応しております。
製品のマルチソース化によるメリットは以下のとおりです:
マルチソース化を進めることで、より多くの工場(前工程・後工程)での組み合わせが可能になり、多様な生産体制を確立し、安定供給やビジネスの継続性を向上させています。
CAN (Controller Area Network)とは、自動車内に搭載された複数のECU(Electronic Control Unit)間の高速シリアルデータ通信に使われる、標準的な通信プロトコルです。
NXPは、車載ネットワーク技術の発展において重要な役割を果たしており、CAN規格の標準化活動にも積極的に参加しています。NXPはCANプロトコルであるISO 11898規格の策定にも関与し、CAN FDやCAN XLなどの新しい技術規格の開発にも貢献しています。
NXPのCAN製品における技術革新への取り組みとして、以下の3つのトピックをご紹介します。
NXPのCAN PHY製品は最新のプロトコルに対応しています。
CANプロトコルの種類について紹介します。
プロトコル | CAN | CAN FD | CAN XL |
データレート | 最大1 Mbps | 1~8 Mbps | 10~ Mbps |
フレームサイズ | 最大データ長8バイト | 最大データ長64バイト | 最大データ長2048バイト |
エラー検出 | CRCを使用 | 強化されたCRC | さらに強化されたCRC |
互換性 | ― | 従来のCANと 後方互換性がある |
従来のCAN FDと 後方互換性がある |
CRC: Cyclic Redundancy Check
NXPのCAN PHY製品は異なる電圧ドメインのブリッジングに対応した絶縁CANトランシーバーをラインアップしています。
EV(電気自動車)やハイブリッドカーなどには、高電圧と低電圧の両方のネットワークが混在します。NXPの絶縁CANトランシーバーは、グラウンドの絶対電位が異なるシステム間をガルバニック・アイソレーションにより電気的に絶縁することで、安全な通信を可能にします。CANトランシーバーにアイソレーターを統合することによって、高電圧と低電圧のレベルをつなぐセーフティ・ブリッジの設計は劇的に簡素化されます。
NXPの絶縁CANトランシーバーには、感電や過電圧、オフセット電流や電流の逆流防止機能が実装されると同時に、ノイズの多い環境での信号品質を大幅に向上します。
NXPのCAN PHY製品はCAN通信にセキュリティ機能を付加する、セキュアCANトランシーバーをラインアップしています。
NXPのセキュアCANトランシーバーは暗号化を使用せずに、従来のCANおよびCAN FD通信をセキュアにする、スムーズでコスト効率の高いソリューションを提供します。セキュアCANトランシーバーに内蔵されたフィルタにより、ローカルのCAN通信をハードウェア・ベースで認証できます。さらに、帯域幅のオーバーヘッド、遅延、認証・暗号ソフトウェアによるプロセッサーの負荷なしで、ローカル・ホストからのフラッディング(DoS:サービス拒否)攻撃を防ぐ送信帯域制限機能が搭載されています。ローカル・ホストが割り当てられていないIDでCANメッセージを送信しようとする「改ざん」、ローカル・ホストのみに割り当てられているIDを含むCANメッセージを受信した「なりすまし」のセキュア・インシデントを検知し、アクティブ・エラー・フレームを送信することにより、メッセージを無効化します。
NXPのCANトランシーバーの省電力モードによる製品種別について解説します。
NXPの車載ネットワーク製品におけるCANトランシーバーの推奨製品です。
表の右端の列にある「CAN SIC」は、Standby, Sleep Mode付CANトランシーバーに、SIC機能を追加した製品になります。SIC (Signal Improvement Capability) は、CANバス上の信号リンギングを抑制し、信号品質を改善することができます。CAN SICトランシーバーは通常のCANトランシーバーと置換えて使用することが可能です。
もっと詳しく知りたい方は、NXP公式サイト CANトランシーバー にアクセスしてください。
車載LIN(Local Interconnect Network)とは、自動車内に搭載されたECU間での低速シリアルデータ通信を実現するためのネットワークプロトコルです。LINは、主にコスト効率が求められるアプリケーションで使用され、CAN(Controller Area Network)よりも低速でシンプルな通信を提供します。
NXPのLIN製品のラインナップは、ベーシックなSingle ChannelのLINトランシーバーを基本として、Dual, Quadなどの複数チャネルに対応したMulti Channels LINトランシーバー、電源機能を追加したLIN SBC(System Basis Chip)というラインアップです。
NXPのLINトランシーバー製品の中で最もBasicなSingle Channel LINトランシーバーについて紹介します。
Single Channel LINトランシーバーの中でも、基本機能のみのCore LINトランシーバー
TJA1027 LIN 2.2A/SAE J2602 TransceiverTJA1027にドミナント・タイムアウト機能を追加したBasic LINトランシーバー
TJA1029 LIN 2.2A/SAE J2602 TransceiverTJA1029に外部の電源レギュレーターを制御できるINH端子とローカル・マイコンからのウェイクアップ機能を追加した、Standard LINトランシーバー
TJA1021 ISO17987 LIN 2.1/SAE J2602トランシーバーTJA1021に、High-Speed LIN通信機能を追加したStandard LINトランシーバー
MC33662 LIN 2.1/SAE J2602-2 LIN Physical Layerもっと詳しく知りたい方は、NXP公式サイト オートモーティブLINソリューション にアクセスしてください。
ここまで、NXPの車載ネットワーク製品である、CAN/LINトランシーバーについて解説しました。
NXPの車載ネットワーク製品は、幅広いラインナップでお客様の様々な要求に応える製品となっていますので、ご興味がありましたらネクスティ エレクトロニクスまでお問い合わせください。
ネクスティ エレクトロニクスが運営する部品情報サイト「e-NEXTY(イーネクスティ)」で、紹介した製品の部品情報をご覧いただけます。