ステッピングモータ向けモーションコントローラー、モータドライバー | アナログ・デバイセズ
ステッピングモータ向けモーションコントローラー、モータドライバー
アナログ・デバイセズによる業界最先端のモーション・コントロール製品は、エネルギー効率向上、脱調防止、モータ音や振動を低減する機能をハードワイアードアーキテクチャで実現しており、先進ロボティクス、医療、3Dプリントなど高度な制御を求められる製品への組込みに最適です。ICからモーターを含むメカトロニック・ソリューション製品に加えてそれらを使用したアプリケーション開発を加速するための統合開発環境(TMCL-IDE)を提供しています。
特長
- ハードワイアードアーキテクチャで省電力、静音性 ⁄ ダウンタイム軽減などの制御アルゴリズムを標準搭載
- オンザフライで位置、速度、加速度などのパラメタを変更可能
- プラグ&プレイでの効率的な開発が可能な統合開発環境TMCL-IDE
機能
StallGuard™
センサーレス脱調防止アルゴリズムでダウンタイムの最小化を実現します。モータに供給される余剰エネルギーはモーターにかかる機械的負荷の尺度であり、モーターの回転に伴う誘起電圧から推定されます。この余剰エネルギーがなくなるとモーターは脱調してしまう可能性があります。この余剰エネルギーがなくなる前にモーターの回転を止め脱調を防止する機能です。
CoolStep™
センサーレス負荷検知と自動電流制御により常に最適な電流でモーターを制御して消費電力を低減します。StallGuardで推定された余剰エネルギーの値に応じてモーターへ供給するエネルギーを電流を適切に制御することで余剰エネルギーを削減します。下図は統合開発環境TMCL-IDEで取得したグラフで、あらかじめ設定したSG値(余剰エネルギー)が大きいときにモータ駆動電流が下がっていることがわかります。また機械的負荷が増加するとSG値が減少しますが、自動的にモーター駆動電流を増加させ脱調を防止します。
StealthChop™
磁歪振動による可聴音を極限まで低減して低速動作時の超静音性を実現します。SpreadCycleのような電流型PWM制御では、PWM周期毎の電流センシング値に制御が影響を受けてしまい、わずかなノイズに反応してモーター電流のリプルが増加してしまう欠点がありました。StealthChopでは電圧型PWM制御を採用することで電流リプルを低減しステータ材料の磁歪振動を抑制して可聴音を低減しました。
モーター駆動電流
モータ駆動電流(緑色)と駆動電圧(水色、黄色)
製品カテゴリ
ドライバー
プレドライバー、センシング、保護回路、パワー出力段の回路など、あらゆる機能を1つのパッケージに統合しています。StallGuard、StealthChop、CoolStepの機能がハードワイアードアーキテクチャで実装されており、電圧・電流定格の異なる製品ラインナップを取り揃えています。入力のStep ⁄ Dir信号に基づいてモーターを駆動します。
モーションコントローラー
位置、速度、加速度などのパラメタを入力としてStep ⁄ Dir信号を生成します。これらの値はオンザフライで変更することができます。MCUでStep ⁄ Dir信号を生成する必要が無いためMCUの演算負荷や開発工数を大幅に削減することができます。
CDriver™
ドライバとモーションコントローラーを1つのICに統合した製品です。
モジュール
フル機能のボードレベルソリューションです。ラボ・オートメーション、製造業、工業用オートメーション、医療、ロボティクスなどのアプリケーションに対応しています。TMCL-IEDを用いて、HOSTコントローラを不要とするスタンドアロン動作にも対応しています。
PANdrive
モータとモジュールを組合わせた製品です。
統合開発環境(TMCL-IDE)
TMCL-IDEは、Trinamic Motion Control Language-Integrated Development Environmentの略称です。ADI Trinamic™のモジュールとチップを使用したアプリケーションを開発するための統合開発環境です。このGUIが備えるツールを利用して、パラメーターを簡単に設定、リアルタイムでデータを視覚化、スタンドアロン・アプリケーションの開発などが可能です。