車載バッテリーの逆説保護で用いられるダイオードの損失課題解決 | アナログ・デバイセズ
逆接保護ダイオードの損失が増加する課題
ECU等のユニットはバッテリーから電力を供給して動作しますが、誤ってバッテリーの極性を逆にして接続してしまう可能性があります。
バッテリーを逆接してしまうと電流が逆流してしまいユニット等を壊してしまう原因になるため、対策が施されています。
ダイオードは順方向にしか電流を流さない特性があることから、この対策方法としてバッテリーとユニット間に直列にダイオードを接続し保護する構成が取られています。
しかし、通常動作時このダイオードには常に電流が流れるためダイオードによる損失(=ダイオードのVf × 流れる電流Iin)が常に発生することになります。(図1)
特に近年ECU等のユニットの消費電流は増加傾向であり、ダイオードで発生する損失も増加、ダイオードの発熱やシステム全体の効率低下と言った問題が出てきています。
バッテリーを逆接してしまうと電流が逆流してしまいユニット等を壊してしまう原因になるため、対策が施されています。
ダイオードは順方向にしか電流を流さない特性があることから、この対策方法としてバッテリーとユニット間に直列にダイオードを接続し保護する構成が取られています。
しかし、通常動作時このダイオードには常に電流が流れるためダイオードによる損失(=ダイオードのVf × 流れる電流Iin)が常に発生することになります。(図1)
特に近年ECU等のユニットの消費電流は増加傾向であり、ダイオードで発生する損失も増加、ダイオードの発熱やシステム全体の効率低下と言った問題が出てきています。
理想ダイオードコントローラMAX16171 ⁄ MAX16141で問題を解決
この課題を解決するソリューションとして旧Maxim社の理想ダイオードコントローラMAX16171 ⁄ MAX16141を紹介いたします。
逆接保護ダイオードの代わりにMOSFETのON/OFFを理想ダイオードコントローラで切り替えて電流の逆流を防ぐことで上記の問題を解決できます。
通常動作時MOSFETはONし常に電流が流れるため損失を生じますが、MOSFETの損失(=Rdson × 流れる電流Iin)はダイオードと比べると非常に小さく発熱やシステム効率の改善に繋がります。(図1)
逆接保護ダイオードの代わりにMOSFETのON/OFFを理想ダイオードコントローラで切り替えて電流の逆流を防ぐことで上記の問題を解決できます。
通常動作時MOSFETはONし常に電流が流れるため損失を生じますが、MOSFETの損失(=Rdson × 流れる電流Iin)はダイオードと比べると非常に小さく発熱やシステム効率の改善に繋がります。(図1)
図1. 逆接保護ダイオードと理想ダイオードの違い
MAX16171はFET1個を使う安価な逆接ダイオードの置き換え用、MAX16141はFET2個を使用したBack to Backの構成で逆接保護ダイオードの機能に加え順方向の過電流や過電圧からも保護出来るより堅牢な置き換えが可能です。
表1. 各ソリューションによる比較表
逆接保護ダイオード | MAX16171 | MAX16141 | |
---|---|---|---|
消費電力 | × | ◎ | ◎ |
システムコスト | ◎ | ◯ | △ |
過電流 ⁄ 過電圧保護 | × | × | ◯ |
MAX16141、MAX16171共に逆電流検知してからブロックするまでの応答時間も非常に高速なためシステムを安全に守ります。
またMAX16141はSleep Modeと呼ばれる特徴的な機能を備えています。(図2)
Sleep Mode時、Back to backのMOSFETはOFFした状態のためMAX16141は10uAの低消費にも関わらず、後段に最大400uAまでバッテリーから電流を供給することが可能です。
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